機動戦艦ナデシコ







Princess of darkness





ACT-#07「露の間の哀愁、決断の刻」












―――― 思い出して…




誰だ…




―――― 忘れないで…




誰だ、私ではなく『俺』の中に居るのは…!




―――― 思い出して…




…お前は…!?














突然、眼が覚めるような衝撃がゼロのコックピットを襲った。
セレスはハッとして前面のモニターに眼をやる。
大失態だった。
明らかにダメージを貰い過ぎている。
既に装甲が凸凹になっていることだろう。
しかし、コックピットブロックが無事だったのは空戦パーツのお陰かもしれなかった。
コックピットの上にもう一枚複合装甲を重ねる形になっているのだが、しかし、それすらももう、危うい。


「おい!」


誰かの声がした。
コミュニケのウィンドウが唐突に飛び出し、セレスに詰め寄った。


「何ぼさっとしてんだ!」


緑色の髪、リョーコだった。


「ん…、あ、あぁ、済まない、気を失っていたようだ。」


頭を左右に振ってその場をごまかすセレス。
明らかに顔色が悪い。
普段白く美しい肌は、何処か青ざめているようにも見えた。


「これから迎撃にうつる…っ…!」


刹那に、鈍い痛みが、頭を駆け抜けた。


「無茶すんな、後は俺達が片付ける、お前は端っから飛ばしすぎだったんだよ。」


今だ気の抜けた顔をして頭を抑えているセレスに、リョーコは優しくそう言った。


「リョーコちゃん、俺はセレスさんを連れて一旦下がる。あと頼んだよ!」


「任せとけ!」


今しがた戦艦を二隻落として来たアキトはナイフを収納して傷だらけのゼロを抱え上げた。
そんな様子を見て、リョーコは再び敵陣の中へとその身を投げ出していった。
ほんの少し時間が過ぎて、後退を始めたとき、ゼロにアキトからの通信が入った。


「セレスさん、痛いところとかないッスか?」


「…あぁ、大丈夫だ……っ!」


やはり頭痛がした。
しかも、先程より強くなっている。
突き抜けるような痛みが、逆に意識を失うことを許さない。


「…また無茶しないでくださいよ?」


アキトの言葉を聴いて、セレスは一瞬戸惑った。
自分はそれほどまでに無茶をしているのか。
そんな疑問が浮かんでは消える。
思えば無茶をしてきたかもしれない。
佐世保でも、太平洋上の戦闘でも、防衛ラインのときも…
昔が、「Prince Of Darkness」が未だ尾を引いていた。


「済まない…」


申し訳なさそうに呟いたその言葉は、巻き起こった最後の爆炎に掻き消された。





火星の大気圏外。
そこで戦闘は行われていた。
敵の数は戦艦、艦載機を含めて、今までと比べると圧倒的だ。
だが、相転移エンジンを最大まで活用できる今のナデシコの敵ではない。
少なくともセレスはそう思っていた。
しかし、彼女は戦闘開始当初、コンスタントに敵の数を減らしていったのだが、途中で意識を失ったのだ。
その間、様々な者達から通信をもらったのだが、セレス自身、はっきりとは覚えていなかった。
逆に、虚ろな意識の中で遭遇した人影は鮮明に瞼に焼き付いていた。






「らしくない」


帰還した格納庫の中で、セレスは中段に位置するキャットウォークに居た。
そのぼんやりとした視線の先には、無残なまでにボコボコにへこんだゼロの姿が…
彼女自身、気を失っていたのは嘘ではない。
しかし、ここまで被弾するとは…


「一回精神科にかかろうかな…」


深い溜息をついて、げんなりして言うセレス。
其処へ丁度アキトが歩いてきた。
セレスはアキトに気が付いていないのか、ぼーっとゼロを見据えたまま。
アキトは一瞬だけ複雑な表情を浮かべたが、大きく息を吸い込み、覚悟を決めたように顔つきを戻した。


「セレスさーん」


「う、うわぁっ!!」


背後からの声に思いっきり驚いてしまったセレス。


「い、いっ、いっ、何時から其処にっ、いっ、たっっ!?(気配が読めなかった!?)」


「今来たばっかりなんスけど。」


セレスの狼狽の様子に、内心微笑ましいものを覚え苦笑するアキト。
アキトの言葉を聞き、セレスは大きな溜息をはいて一瞬にして普段の装いを取り戻した。


「…で、何か用か?」


セレスがむっつりとした様で言う。


「はい、実は相談に乗って欲しいんです…」


急に真面目になったアキトの顔を見て、セレスは自分の記憶からこのときの悩みを掘り起こす。
あまり該当しない。
火星のことか…逆に言うとそれくらいのことしかない。


「解った……って、ぁれ……」


セレスは急に重心がずれる感覚を覚えた。
同時に、キャットウォークの側方の壁が急に近づいていることを知った。

『ナデシコが、火星の大気圏外からの遠距離狙撃を実行した。』

セレスの記憶の中にはそう綴られていた。
倒れる途中で仰向けになってしまい、背中から落下するセレス。


「う、うわぁぁ!!」


直後、アキトも同様にして落下。
限り無く、無様であった。


「いたた…大丈夫か…アキト…ぅあっ!?」


セレスの上に覆いかぶさるようにしてアキトが倒れこむ。
何とか怪我は免れたものの、アキトの姿を見た瞬間、
今度はセレスの頭の中を、閃光が弾け飛んだ様な衝撃と痛みが襲った。
先程とは比べ物にならないほどの痛み。
転瞬、セレスの意識は遠退いていく。
アキトの自分を呼ぶ声が、エコーがかって暗闇に消えていった。










「先程の攻撃で、火星地上に駐留していた兵器群もほぼ壊滅したようです。」


メグミの現状報告。
先刻の戦闘で撃破した火星軌道上の木星蜥蜴と、
今の大気圏外からのグラビティブラストにより、視覚範囲には木星兵器は既に無い。
幾らかゆったりとした雰囲気を漂わせているブリッジ。
モニターに表示されるた火星の地形を見ている者、手元の機器を操作している者、様々である。


「索敵は怠らないでくださいね?」


ユリカの指示の下、ナデシコは火星の大気圏へと侵入を開始した。










「ん……」


セレスが眼を覚ますと医務室にいた。
見慣れたはずの場所でも、自分の位置と見上げる角度が違うせいで別の空間にいるような錯覚を覚える。
白い天井を見上げたまま、微動だにせず、ただボーっと呼吸をしていた。
セレスは何も考えないでボーっとするのが好きだ。

嫌なことがあっても、そうしていれば緩慢な時間の流れが癒してくれる。

辛いことがあっても、その時間だけは自分ひとりになることが出来たから。


「あ、眼ぇ冷めました?」


ふと、視界に黒い影が移る。
…否、蛍光灯の逆光のせいで一瞬誰だかわからなかった。
だが、徐々にぼやけていた輪郭がくっきりとしてくる。
声の主はアキトだった。


「あ…きと…?」


持ち前の低血圧が影響したのか、思考が進まない。
セレスは眼の前の男の名を呼ぶだけで、起き上がろうとはしなかった。


「びっくりしたっすよ、いきなり気を失っちゃうし。」


「倒れたアンタをここまで運んできてくれたんだ、礼ぐらい言っときな。」


カーテンを開けて医療班の主任が顔を出す。


「そ、そんな、礼だなんて、別にいいっすよ。」


頬を紅潮させて言うアキト。
セレスは上半身を起こしてアキトを真っ直ぐに見た。


「ありがとう。」


律儀に礼をして、セレスはベッドからのそのそと降りた。


「どうするんですか?」


「ブリッジに上がる、火星を見てみたい。」


医務室を後にする間際、セレスはアキトに振り返った。
少しの間をおいて柔和な笑顔を見せてセレスはブリッジへと向かった。
後に残されたアキトは、ただただ顔を赤くするだけだった。







火星の大気は、地球と違いナノマシンが含まれている。
それは火星開発の際の環境改善のためのナノマシン散布によるものだ。
だが、生物の死滅した火星の大地は荒廃したままだ。
植物の育成においても、生存力の弱い植物は火星の大地に根付かず、痩せた土地を形成している。
とりあえず、酸素生産効果により最低限、人の住める環境を作り出すことはかなったが、それも完璧ではなかった。







揺れる船体。
近づいてくる地上。

ブリッジに上がっていたセレスは、お世辞にも美しいとはいえない火星の大地に見入っていた。
『Prince Of Darkness』の生まれた、その大地に。
一方、黙々とコンソールパネルに手を置いて船体の各部チェックをしていたルリは、
そんなセレスを怪訝そうに見つめていた。
今までに見たことが無い表情だった。
それが、ルリに一つの疑問を抱かせた。


「セレスさん?」


ふと、問いかけてみる。
しかし、セレスは振り向きもせずにモニターを見張っていた。
自分の声が小さかったのかと思い、ルリは一つ咳払いをした後、口を開いた。


「セレスさん!」


ようやく声を拾ったのか、セレスは寄りかかっていた壁からビクッと身体を離し、キョトンとした顔で左右を見渡した。
そんな彼女を見て、ルリは憮然とした様子で溜息を一つ吐いた。
セレスがそんな反応をするときは、必ずと言って良いほど物思いにふけっている時だ。


「ん?」


突然のことに、事態を把握し切れていないのか、間の抜けた声を上げ、ルリに歩み寄るセレス。
何故だか、態度がぎこちなかった。


「らしくないですよ?」


ルリは眼を細め、呟いた。
セレスはそれを聞き取ることが出来なかったようだが、あえて聞き返さずにもう一度モニターを見上げた。


「悪い、なんか・・・懐かしくて。」


悲愴な面持ちを見せるセレスに、ルリは口を閉じた。
もう、これ以上セレスの悲しげな顔を見たくなかったから。
そして、その現状を打開すべく、ルリは頭脳をフル回転させた。
オモイカネとコンタクトしているときに余計なことを考えるのは避けた方がよいのだが、
オモイカネはルリの心情を察し、オート操作に切り替える。


「……………」


沈黙が続いた。
ルリは意を決したように、セレスを見上げ、呟いた。


「セレスさん、火星に来たことがあるんですか?」


その言葉に、セレスははっとしてルリを振り返る。


「わからない、デジャヴって奴なのかな・・・これ。」


ばつが悪そうに笑うセレス。
火星が彼女の、いや、『Prince Of Darkness』の故郷であり、
幾度と無く戦場となるであろう場所だとは、誰も知らないのだから。

セレスはポンとルリの頭に手を置いて、軽く撫でた。


「心配かけたか?」


あまりされたことのない動作に、若干の不安を感じつつ、ルリは擽ったそうに肩をすくめ、眼を閉じていた。


「ふむ、思っていたよりも赤くないものだな、火星は。」


今まで殆ど口を開かなかったゴートが口を開く。
その言葉に、ブリッジにいた殆どの人間は一様にゴートを見た。
テラフォーミングが行われて大気が安定し、酸素や水がある火星は過去の火星とは姿が違うのは当たり前だ。
そのテラフォーミングが施工される前の火星は死の星と言われるくらい赤かったものだが、
22世紀現在、その面影は殆ど無い。


「ね、ねぇ…それって冗談よねぇ?」


一同が黙ったまま、ミナトが言う。
阿呆をたたくゴートの顔に、セレスは顔をしかめた。


「現在の火星はテラフォーミングが終了しているし、ナノマシン散布の成果で酸素もそれなりに精製されている。
ついでに言わせてもらうと赤かったのは大分前の話なんだが…」


セレスの的確なアドバイス。
現代人の一般常識なのに。


「そ、そうなのか、私はてっきり…」


「まぁまぁ、今火星を見れたんだから覚えておけば良いじゃない」


ミナトが茶々を入れた。


「んで、これからどうするの?」


ゴートを失笑しつつ、彼女は問うた。


「オリンポス山に向かってください、其処にネルガルの研究所があります。」


ユリカの隣にいたプロスはモニターを指していった。
赤に点滅しているのが目的地だ。
現在地からの行程も事細かに記載されている。


「我が社の研究所は一種のシェルターでして、一番生存確率が高いものですから。
 それから、ネルガルの鉱山に向かっていただいて…「あの、すんません。」…」


プロスの言葉を遮った歯切れの悪い声。
一同が眼をやると、声の主、アキトは挙手をしていた。
その様子を見たセレスは、一瞬だけアキトと眼があってしまった。
ふっと、視線を落としブリッジを後にするセレス。
その姿を見送った後、アキトは続けた。


「俺にエステ貸してもらえませんか。ユートピアコロニーを見に行きたいんです。」


「懐かしい、私とアキトが出会った場所だね〜」


どうやらユリカは回想に入ってしまったらしく明後日の方向へと思いを馳せる。
過去、アキトとユリカは火星に住んでおり、隣同士の家に住んでいた。
といっても、アキトにとっては結構迷惑だったリしたケースも多々あったりしたようだ。


「高高度カメラの映像から判断する限り、ユートピアコロニーは木星蜥蜴に攻撃された痕跡があります。
 オモイカネのシミュレーション結果によれば、地球人の生存確率は1%未満。」


「だから見てきたいんだ。」


ルリの淡々とした言葉に、アキトは強い口調で言った。
親にダメだと諭されても、躍起になって行おうとする子供の様に。
前面に表示される高高度カメラに映される火星の映像からは火星圏外から見るより、
ずっと凄惨で、痛々しいクレーターもある。


「ここは敵地の真っ只中だぞ、スタンドアローンは危険だ。それに貴重なエステバリスを割くというのは得策ではない。」


「すぐ戻ってきます、だから「ダメだ」…どうしてもダメなんですか?」


アキトの思ったとおり、一番に否定するのはゴートだった。
元軍属だけあって、規律には厳しいのだ。


「行きなさい」


唐突に、今まで傍観者の立場を取っていたフクベが口を開いた。


「故郷を見る権利は誰にでもある。特にそれが若者なら…」


老人特有のしわがれた、それでいて柔らかい笑みがアキトに向けられる。
だが、その表情が作り物だと気付くものはいなかった。
セレスがいたら一発でわかったであろう。
第一次火星開戦で、自艦リアトリスの中枢部を切り離し、
落下するチューリップに突撃させてチューリップを一つ撃破した英雄。
しかし、その突撃でも、大気圏突入の熱でも消滅することのなかった質量はユートピアコロニーに直撃した。
そして、この事実を、アキトは知らない。
罪滅ぼしに似た感情が、フクベの良心を儚げに痛めていた。


「ゴート君、確かに私はお飾りの提督かも知れんが、実質的な戦闘指揮権は私にあるはずだね?」


「はぁ、それは…」


職権乱用…とまでは行かないものの、ゴートのような石頭にはこの方法が得策かと思ったのだろうか。
フクベは自分の座っている席の役職を引っ張り出した。


「じゃ、じゃぁ、俺行って良いんですか!?」


「ああ、ただし不必要な戦闘は避け、敵影を確認したらすぐナデシコに戻るという条件付でな。」


途端にアキトの表情は晴れた。


「有難うございます!提督!」


眼の前の男が、第一次火星開戦の指揮権すら持っていたということも知らずに。


「あ〜!私も私も!ね、アキト!私も連れてってよ!コックピットには二人は入れるよね?」


「小学生かお前は!」


「艦長、それはダメです。」


「えー、なんでー?」


「当たり前でしょう!」


「私にとっても故郷なのにぃ〜、うるうるぅ。」


「嘘泣きしたってダメです。」


「じゃぁジュン君かわって?」


「そうは行かないよ、一応艦長なんだから、自覚もたないとね、ユリカ。」


…一応ナンデスカ?


「ふぇ〜ん、じゃぁルリちゃん!」


「いいですけど、誰がオペレーターになるんですか?」


「うみゅぅ…、そ、それじゃぁオモイカネ!世界初のCPU艦長!よっ!かっこいい!ひゅーひゅー!」


【拒否】【無理】【NO】【反対】【ダメ】【否】【×】


最早イジメとしか言いようの無い一同の対応。
しかし、ジュンにいたってはアキト(恋敵)とデートするための時間をわざわざ作ってやりたくないだけなのだが。
それにしても、漫才か?


「んもぅ!艦長命令です!誰か艦長やりななさぁぁぁい!」


「「「「「【それなら艦長やります、では、代理艦長命令です、艦長は艦長に戻りなさい。】」」」」」


「はぅ〜(涙)」


掛け合いは終わりそうに無い。
アキトだけは最初の一声で既にブリッジを後にしていた。
…抜け目の無い奴である。











セレスは格納庫へと向かっていた。
特に理由は無かった。
格納庫に入ってすぐ、セレスは不可解な感情に駆られていた。

“焦り”とでも言うのか。

静まり返った格納庫の中、中破しているゼロのコックピットは大口を開けていた。
別にやることは無い。
そして、今の状態では動かすこともままならない。
セレスはゆっくりとゼロのシートに身を沈めた。
彼女の自重によって、シートが軽い音を立てる。
成人男性用に作られたシートは、セレスの身体にしては大きく、スペースに若干の余裕がある。
そんな中、彼女は膝を抱えて座っていた。


「…何やってんだろ。」


先刻の戦闘での失態。
それはいつもの自分ならありえないことだ。
あの時、敵を破壊した先にあった火星は荒廃していた。
そんなことは重々承知のはずだったのに。




何故か…胸が痛んだ…




セレスは行きたかった。
ユートピアコロニーに。
だが、理由が無い。
それに、ゼロも修理中で操作不能のため飛び出すにも無理だ。
曖昧な履歴のせいで故郷ともいえない。
明確な理由が無いのに一人でいかせてもらえるはずも無い。
誰かが行くのに付いていくことは可能だが。


「一人じゃ…って、そうか、その手があった!」


セレスは何かを思い立ったように顔を上げ、コックピットから飛び出した。









アキトは迷っていた。
ユートピアコロニーへ行くことは許可された。
フクベ提督にも背中を押された。



――何を躊躇う必要があるのか。



アキトの中に『何か』が引っかかっている。
アサルトピットに乗り込んで、既に数分が経っていた。

唐突に、閉めたはずのキャノピーが開いた。

一瞬遅れて視線を向けると、其処には桃色の髪、セレスがいた。


「どうした?」


いつもと変わらない口調でセレスは問うた。
二人の距離は必然的に狭まり、アキトには微かに石鹸の香りがする柔らかいセレスの髪がかかっていた。


「…何でもないです。」


気のない返事を返すアキト。
セレスは、そんなアキトにやりきれない物を感じていた。
この頃の自分は、もう少し明るくて、故郷を見に行けるという喜びと、
そして若干の不安と緊張くらいは持ち合わせていたはずだ。

だが、今の彼にはそれが微塵も感じられない。
むしろ、アキトの目は、切に語っている。


『焼けた故郷など、見る価値があるのか?』

『其処までする意味はあるのか?』


後ろ向きな言葉ばかりを。




「そうか、じゃぁ、私も同席させてもらおうかな。」


「…え、ちょ、ちょっとセレスさん!?」



いきなりの提案に驚きセレスの表情を見て真意を探ろうとしたアキトだったが、次の瞬間には赤面していた。
セレスが、ずり落ちるようにしてアサルトピットに入って来たのだ。
その唇が、吐息が、微かにアキトの頬に触れていた。
セレスはアキトの膝の上に座った。
その事実は、アキトの思考を止めるのに十分すぎた。
背中をアキトに預けるセレス。
自然に身体は密着し、制服越しに彼女の体温が伝わってくる。
長い頭髪がふわりと泳ぎ、先ほど感じた香りが再度鼻腔をくすぐった。
甘い匂い。今までに出会った事の無い匂いだ。

このような具合に女の子と密着した経験は、過去アキトには無い。
どういう対応をとっていいのか頭は混乱するが、その中でセレスの体温だけは驚くほど鮮明に伝わってくる。

セレスは温かかった。
もっと角ばった、筋肉質な身体を予想していたのだが、
それはセレスの身体能力の高さからくる思い込みで、女の子特有の薄い脂肪に包まれた体は、落ち着いたぬくもりに満ちていて、そして柔らかい。
重なった肌は適度な弾力でこちらを押し返し、明らかに男とは違った感触が伝わってくる。

心臓はバクバクと激しく鼓動を打ち、それがセレスにまで伝わってしまいそうで、アキトとしては気が気ではなかった。


「行こうか。」


アキトの手がのせられていたIFSコネクタに、セレスの手が重ねられる。


「!?」


思っていたより、冷たい手だった。
自分に当たっている背中とはまた違った感触に、アキトは戸惑う。
だが、その冷んやりとした感触にどうにか落ち着きを取り戻し、アキトは開け放たれたハッチを目指して、機体を前進させた。


「でも、本当に…いいんですか?」


ハッチ直前でアキトはセレスに問うた。
セレスは、その問いかけに静かに頷いて、アキトの腕を握った。


「ああ。…それに…」


アキトの腕を握ったまま、セレスは頭をアキトの肩に預けた。
そして、小さな嘆息をはいて、眼を閉じる。
色の違う制服が重なり、アキトの胸板にはセレスの体がぴったりと押し付けられていた。
アキトはセレスの意を汲み取り、重機動フレームはハッチから双脚を離す。
振動と共に、二人の乗った重機動フレームは格納庫から飛び出した。
最中、セレスはその口をゆっくりと開き、呟いた。



「火星は…私の故郷だから…」


「…え?」



セレスのその言葉は、落下のアラートに掻き消されていった。











火星は荒廃していた。
水分の欠乏した大地は水を求めるかのように乾き、植物も殆ど見つけることが出来ない。
人がいたと思わせる痕跡は少々ならあるものの、人らしき影は見当たらなかった。


「懐かしくないのか?」


重厚な重機動フレームについているワインレッドのアサルトピットの中、セレスはアキトに問うた。
アキトは不機嫌そうな面でそっぽを向いたまま何も言おうとはしない。


「ま、いいんだけどな。」


セレスは前面のパネルを弄り、アサルトピットのコックピットカバー上部を解放した。
途端に吹き込んでくる風。
地球のすさんだ空気とは根本的に違う、もっと『造られた』空気。


「よっと。」


いろいろなものを足がかりにして機体の外に顔を出し、一度深呼吸するセレス。
大きく息を吐いた後、彼女は上半身を機体の外へと出した。


「セレスさん、危ないで…ぶっ!」


アキトは上を向いたまま茹で上がった。
ストッキングを通して見える彼女の下着の色は白。
其処まで確認してしまうと、鼻血が出てしまうのだった。


「…」


しかし、セレスは感慨に浸る表情で荒れ果てた大地を見据えていた。
水平線がくっきりと浮き上がるような風、吐き気さえ覚えた。
だが、その強いまなざしは一点を見つめ続けていた。
ユートピアコロニーに突き刺さっているチューリップを…









「何も変わってないな。」


セレスがすぐ隣にいるアキトにも聞こえないほど、静かにそう呟いた。
彼女の目の前には、老朽化したクレーン車がある。
セレスの記憶の中の火星と同じだ。もっとも、その時はメグミも一緒だったが。


「お前の故郷だ。もう少し嬉しそうな顔をしたらどうだ?
 もっとも、この景色で喜べというのは無理があるかもしれないがな。」


セレスはアキトに声をかけた。
アキトは手にボロボロになったヘルメットを拾ったまま、廃墟となったコロニーに目を向けている。


「実感ないですよ。こんな所じゃ………これは街じゃなくて廃墟、鉄クズの塊じゃないですか。」


「ふふふ。否定はしないさ。」


そういうとセレスは妖艶に笑った……ように見えた。
が、その笑顔が少しだけ寂しそうだったのはアキトの気のせいだったのだろうか?
そして、先ほどのセレスの発言。


「あの、セレスさん。セレスさんの故郷って……」


「え〜と。この辺りだったかな?流石に細部までは覚えてないな……」


アキトが話しかけようとした時、既にセレスの姿は隣にはなく、
廃墟の中に入り込んで何かを探しているようだった。
当然、今の言葉が聞こえたとは思えない。


「まぁ、いいか。」


一つ溜息をついてヘルメットを下に置く。
次いでセレスの方へ足を踏み出しかけて……





ズボッ





「えっ?」





足元から嫌な音がした。
転瞬、体がひっくり返り、青く造り変えられた空が視界一杯に広がる。
そのまま体が落下し、最後に慌ててこちらに駆け寄るセレスが目に入り……






ドスンッ!






自分が落ちる音が、どこか遠くで聞こえた。















その少し前、セレスは一人独白を続けていた。


「ふむ。しかし、この時代のアキトと昔の私とで、差異があるのは何故だろうな。
 私はユートピアコロニーに来れると、喜んだものだが……。」


小首をかしげながら呟き、しかし神経は足元に集中している。


「まぁ、とりあえずアイちゃんを探すのが専決か。
 ここのアキトじゃ、アイちゃんを見つけないまま帰りかねん。」


慎重に足場を確認しつつ、地面を探る。
覚えているかと思ったが、やはり細かいところは覚えていなかった。


「しかし、懐かしいな。ユートピアコロニー。
 最後に来たのは……いつだったかな。」


少しだけ悲しげな微笑を口元に浮かべ、地盤を調べ続ける……と、


「えっ?」


間の抜けたアキトの声が耳に届き、反射的に振り返る。
すると、地面に開いた穴に、ちょうどアキトが落ちていくところだった。
当然ながら、その穴はセレスが探していたものだろう。


「アキト!」


急いで駆け寄って手を伸ばす。
が、セレスの白い手がアキトの腕をつかむ寸前、アキトの体は穴の奥へと消えていった。
そして…







ボコッ







「…………は?」


駆け寄りすぎたのが仇になったのか、セレスの足元に亀裂が走った。
次の瞬間、セレスの体重を支えきれなくなった地面が崩壊し、セレスの体が穴に落ちる。


「ちぃっ!」


宙で浮いた体勢を無理やり変更し、地面に着地……


「ぐへっ!」


潰れた蛙のような音がセレスの下でした。
見ると、見事にアキトが潰れている。


「……大丈夫か?」


「な、なんとか。」


立ち上がって服に付いていた埃を払っていると、すぐ隣でアキトも立ち上がった。


「けど、ずいぶん落ちましたね。」


「ちょっと予定外だったが、何にせよ見つかってよかった。」


「セレスさん?」


セレスの言葉にアキトが首をかしげると、彼女の視線は奥の方に立っている一人の女性へと向けられていた。
その女性は埃避けのローブとバイザーを身につけ、アキトとセレスを交互に見ている。
しかし、口元に笑みを浮かべたかと思うとバイザーを取り払い、口を開いた。


「火星へようこそ。歓迎するべきかせざるべきか。
 ともかくコーヒーくらいはご馳走するわ。」


女性が発した記憶どおりの台詞に、セレスの口元は知らず笑みが浮かんでいた。






















「で、やはり来てもらえないか?」


「ご免なさいね。」


一種の地下シェルターのような場所に案内された二人は、
そこで先ほどの女性、イネス・フレサンジュに自分たちが火星まで来た目的を告げた。
まぁ、だからといってすんなり避難民の人たちがナデシコに乗ってくれるとは、セレスも思ってはいなかったのだが。
火星防衛を放棄して自分達だけ逃げ延びた地球側の人間に憤りを覚えているのだろう。
周りの人々のアキトとセレスを見る眼は冷めていた。


「まいったな。」


直下で沸騰するヤカンが、アウトドア製品のようなバーナーの上に置かれている。
このままここにいたのでは、過去の繰り返しだ。
どうやって説得するかな…と、思いあぐねていると、アキトが不意に言葉を発した。


「あの、なんで皆さんはついてきてくれないんですか?」


カンカンと気泡が沸きあがる音。
会話が途切れるとその音しか聞こえないくらい、その場は静寂に包まれていた。


「ふむ、いい質問ね。では、説明しましょう♪」


「地球軍は木星トカゲに襲われた火星を一度見捨てた。
 その地球から救助が来ても、簡単には信用できないというんだろう。」


「ふ、貴女…中々やるわね。私の説明を無視するなんて(怒)」


イネスが禁断の呪文を詠唱し始めたのを見て、セレスが慌てながら、簡単に説明した。


「でも、こんな所にいたって何の解決にもならないじゃないですか!
 食料だっていつかなくなるだろうし、いつ木星トカゲに見つかるか・・・・・。
 一緒に来てくださいよ!」


「君の言い分も、もっともだけどね・・・。」


イネスは周りにいる避難民の顔を見渡してから、


「みんな結局、死ぬなら自分の故郷で死にたい。って、思ってるのよ。」


「―――――っ!」


イネスの『故郷』という言葉に、思わずアキトは詰まった。
握り締めた拳が震えている。


「そう悲観するな、アキト。」


セレスは小さく笑いながら、そっとアキトの握られた手を解いた。
アキトの掌は、微かに血がにじんでいた。


「とりあえず、艦長に報告する。
 そろそろ迎えも来るしな。」


「「迎え?」」


アキトとイネスがそろって首をかしげたとき、ちょうど地上から、大型エンジンの駆動音が聞こえてきた。
火星の人達には申し訳ないが、頑固なイネスを動かすには多少なことでは足りない。
この先も意見は崩さない、ならば動いてもらうほか無い、ナデシコに必要なのはイネスだけだ。


「遅かれ早かれ、ここは戦場になると思う、だから、艦に乗りたくない奴等はここから遠くに逃げるんだ。」


セレスは自分の脳内に残っていたブリッジでの火星図を思いだす。


「そうだな…少なくても30km。潰されたくなかったらな。」


一瞬だが、イネスはセレスの顔に残酷な笑みを見た。
自分達を試しているのだろう、思い至ったイネスは声を張り上げた。


「私は行かせてもらうわ…、貴方達は地下のパイプを下って生きなさい。」


「し、しかし!」


「でっかい戦艦がうろちょろしてたら誰だって気付くでしょう!」


シェルターにいた人々の困惑交じりの声を、イネスは一喝する。
ナデシコは連合軍の戦艦と比べて大型で、戦闘能力、速度も大きい。
そんな危険な戦艦を、木星蜥蜴が見逃すはずが無い。
加えて、火星大気圏外からの遠距離砲撃からも数時間が経過している。
すなわち、敵の攻撃準備が整っているという証拠だった。


「ほぅ、察しがいいなフレサンジュ女史。」


何故、火星までたどり着いた戦艦がナデシコだとわかったのか、問う必要はなかった。
揶揄交じりのセレスの声を聞くと、イネスは不敵に笑って見せた。


「貴女もね。」


その笑みを見とめたセレスは、表情を戻して叫ぶ。


「アキト、さっさとここから出るぞ、戦闘準備だ!」


「え?戦闘って?」


「意外と御馬鹿さんね、其処の彼。」


イネスとセレスのやり取りにおいていかれていたアキトは、突然の言葉に戸惑う。
慌ててセレスとイネスの後を走って追いかけるアキト。


「でも、面白いだろう。」


「同感。」








その後、イネスの誘導どおりにセレスとアキトは地上に出る。
三人はエステバリスのコックピットに乗り込むと、急いで帰艦した。
同じくして、木星蜥蜴の艦体が雲の如く周りを取り囲んでいた。

既にナデシコの防衛にエステバリスが4機発進しているが、いかんせん、敵の数が多すぎる。
初端、グラビティブラストを発射したが、それでも敵戦力の2割ほどしか削れていない。
ましてや巡洋艦から旗艦クラスのものはほとんど生き残っている。
ディストーションフィールドが強化されたのであろう。
そうなってしまえば、今のナデシコは多勢に無勢。
グラビティブラスト発射ゆえのパワーダウンのせいもあり、ディストーションフィールドの出力は落ちていた。







「ゼロの修理は?」


格納庫、着々とエステバリスの発進準備が進められる中、セレスは苛立たしげに声を荒げた。
ゼロは火星大気圏外のダメージを修復しきれていなかったのだ。
急ピッチで進められる作業、しかし、基本となるオリジナルフレームの損傷が激しい。
本来、エステバリスとは違い、パーツ換装で性能を変化させるゼロは、
基本となるオリジナルフレームにパーツを追加する。
そのオリジナルフレームの強度は、アサルトピットという方式を無視したために、頑強に出来ている。
コックピット一体式のゼロはパーツの交換は出来ても、オリジナルフレームの取替えが利かない。
それゆえ、エステバリスを凌駕する性能を持つが、オリジナルフレームの損傷は戦闘に支障が出るのだ。
俗にノンアサルトピット方式と呼称されるこの機体が正式に採用されなかったのは、
過酷な状況下での効率を想定されてのことだ。


「まだだ!まだこんなもんで戦場に送り出すわけにはいかねぇよ!」


「しかし!」


職人気質なウリバタケにセレスは食い下がる。
戦力は一機でも多いほうが良い、そう思ったセレスだが、眼の前の事態に不安を隠せない。
未来を知っているとしても、現状は不安要素が数知れないのだ。
ゼロのL.B.R.G.Uとナックルバスターを駆使すれば、チューリップの一つや二つは落とせるはずだ。
だが、今は稼動することもままなら無い。


「もう少しあいつ等を信じてやれよ!」


ウリバタケの叫びに、セレスははっとして、喉まで来ていた文句を飲み込んだ。


「確かにゼロは強い、でも、無敵じゃないんだよ!」


「・・・・・・」


「皆との連携が出来て、初めてチームプレイなんだ、戦局は一人でどうこうできるもんじゃねぇ!」


一瞬・・・、ほんの一瞬、セレスの心がぐら付いた。
戦局は一人で変えられる物ではない。
それは理解しているつもりだった。
しかし、セレスはゼロなら戦局を左右できると思っていた。
あながち外れではないが、一機で敵に向かうには無謀すぎる。
元々スタンドプレーの目立つセレスは、ゼロの強力性と性能、そして自分の能力を熟知していた。

出来ることは、全力でなくともこなしてきた。

ナデシコを護れるのは、自分だけだと思い込んでいた。

地球防衛ラインのときも、迫り来るミサイルを落とした。
だが、そのことは、自分が『出来る』ことであり、ナデシコに危害を加えるものを排除したかったから。
裏を返せば、ナデシコも、パイロットたちも信用していない。
信用どころか、何処か見下していた。

ブラックサレナを駆り、北辰の夜天光や六連を相手に、何度も苦汁を飲まされ、戦った。
護りたいから、戦った。
敗北を味合わされ、骨がきしみ、血を吐いても、戦わなければならなかった。
孤独を紛らわせるために、戦うしかなかった。

そうして上昇した操縦技術。

護るためではない、倒すための力。
元々器用な自分は、それなりのパイロットセンスを持ち合わせていた。
ナデシコAの時代、生き残れたこと、そして、火星の後継者達との戦いで、北辰の夜天光を退けたこと。
それこそがその証明であり、弛まぬ努力の賜物だった。
その自信が、小さな傲慢を生んだ。

自分にしか出来ない。

そう・・・思い込んで・・・。

一人で戦うには、必要のなかった傲慢。
一人で何とかするしかなかった頃とは、もう違うのに・・・。
それが「Prince Of Darkness」だった。





「…済まなかった、声を荒げたりして。」


急にしおらしくなったセレス。
ウリバタケは、そんな彼女に、優しく告げた。


「なぁに、あの連中ならうまくやるさ!」


元気付けられるような、心底優しい言葉。
セレスは、今更になってウリバタケという人間の本質を見せられた気がした。
そして、ウリバタケの妻、オリエが、何故この男に惚れたのかさえ、なんとなく理解できた。


「そうだな。」


「ああ、なんたってナデシコのパイロットだからな!」


機械油塗れの顔を笑顔にして、ウリバタケは豪快に笑う。
安堵にも似た感情が、セレスの胸に詰まった。


「…ありがとう。」


知らず知らずのうちに、セレスは小さく呟いていた。










戦局は芳しくなかった。
ナデシコの相転移エンジンも真価を発揮できず、結果的に後退。
木星蜥蜴は後退するナデシコを追従しなかった。
その思惑は、己のホームグラウンドに相手を誘い込んだ余裕か、あるいは…

結局、歴史どおりだった。
違うのは、シェルターに隠れていた人々が生き残った事だけ。
ナデシコは深い傷を負い、現在破損箇所の補修に整備班はかかりっきり。
だが、セレスは満足だった。
自分がいなくても、ナデシコはちゃんと生き残った。
それが、嬉しい。
実際は歴史を繰り返しただけ。だが、それでもこの一戦は、セレスにとって意味のあるものだった。
仲間を信じ、頼る事。「あの時代」に置き忘れていた感情が、ふと、よみがえってくる気がした。
自分は一人ではないと、そう思える。
それが、たまらなく嬉しかった。

そして、歴史の相違点。
未来、A級ジャンパーと呼ばれることになる、大勢の人間は地下シェルターの脱出路をたどることで、戦火を逃れた。
「テンカワ・アキト」が生きていた時代には成せなかった成果、選択。
セレスのこの選択が、これから先の未来を大きく変えることになるとは・・・誰も知る由はなかった。









あとがき


しょうへい(以下し)「しまった!」

メフィスト(以下メ)「どった?」

し「さっきの会話の内容が吹っ飛んだ(クリップボードにいつまでも残し説いたのが間違いだぁ(汗」

メ「Σ( ̄□ ̄)」

メ「俺ももうウインドウ閉じちゃったぞ!?(汗」

し「とりあえず、簡単なもので済まそうか。もう一回(汗」

メ「りょ、了解」

し「では、次回も機動戦艦ナデシコPODをよろしくお願いします・・・・・・!」

メ「よろしくお願いします〜w」

し「簡単すぎ?」

メ「って、短!」

メ「いや、別に構わないと思うよ」

し「ほいじゃ、今度こそ終了でゴワス」

し「まぁ、こんなこともあるよね、たまには(おい」





総作者、しょうへいの言い訳

とりあえず、皆様、ごめんなさい( ̄ー ̄;)

あとがきを誤って消しちまいました _| ̄|○






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